婆さんの繰り言 ●管理者用
 



no.98 img top index img no.96


No.97 我が友、逸見。其のT
 
2006/10/12 (Thu)
彼女と出会ったのは、NHKの朝ドラ(朝の連続ドラマ:何故か略して言う業界用語)の『おしん』の伊勢篇で、田中 裕子演ずるおしんがやっている魚屋の客役の時に、同じ客役で彼女も来ていて終わった後お茶をしたのだった。
渋谷に有るNHKの中でのセットでの撮影で、着替えを済ませてから中の食堂で同じ役の出演者三人でお茶をしたのだが、誘ったのは逸見だった。

その時から二〜三年前の春に伊東にロケに行った私は、逸見の事務所から来ていたおばさん女優三人と御同役で相部屋だった。
そのおばさん三人がビール飲み飲み一晩中三日間悪口を言っていたのが逸見の事で、私は彼女と出会う何年も前に名前がインプットされていた事になる。

その時はその人達を何て奴等だろうと思った。
他人の悪口を一晩中飽きもせずに言ってるなんて・・・と。

逸見と知り合ってしまって思った、三日間じゃ足りなかっろうと。
だが、逸見の悪口と言うのは概ね陰湿なひそひそした物ではなくて「あのバカがさぁ、又やったのよ!」で実に陽性なのでは有る。

しかし迷惑なのは途方も無く迷惑なので、なるべく遠くに居て元気で居て欲しいのが私の本音では有る。
私もどのぐらいの被害を蒙ったかは枚挙の暇が無いくらいなのでは有る。

地方でのCMの撮影が有り、前乗りで前日の夕方にバスで着いた。
もう、そこの制作事務所とは親しくなっていた私は逸見を紹介しようと一緒に連れて行った。
そして、そこのプロデューサーに私が取って貰っていたホテルの一階の中華レストランで夕食をご馳走になり、夜9時にお開きになった。
首尾は上々で、次のCMにひょっとして・・・みたいな手応えが有ったと思うのだが、しかし、ああ!・・・・・。

元々彼女にはその晩の夜行バスで帰るように言ってあり、チケットも取ってあったが夜11時出発で9時からは時間が有った。
私は翌朝早くから撮影なので、付き合うわけにはいかず、それも行く前から条件として話して有った。
ホテルのロビーには居られるからそこで時間を潰して、十時半になったらタクシーを呼んでもらって彼女はバスで帰る約束だった。
そして、もう一度も二度も念押しして私は部屋に入り、明日に備えてマッサージさんを呼びマッサージしてもらっている内に眠ってしまい水音で目が覚めた。
逸見が入浴していた。
マッサージさんが居なかったら開かなかったドアをマッサージさんが開けてしまったのだった。
なじると「顔が気持ち悪かったんだもん!顔洗っただけだもん!」と言い、タオルを全部ぐしょぐしよにし、風呂場中ぐしょぐしよにして10時45分くらいに出て行った。
彼女にもしつこく言ってあったのだが、そのホテルはクライアントさんの経営しているホテルで、超やばかった。
ホテルと言う場所は宿泊者以外立ち入り禁止なのに、私が室内に引き入れて風呂まで浴びさせた事になるわけ。

彼女はそういう人。

「御免なさい」とか「すみませんでした」と言う語録は彼女には無く、「でも」と「だって」と「だもーん」「だもーん」で当年57歳。



p.ink